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山口県熊毛郡平生町曽根2354-36
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歯が黒くなってくる、穴が開く、しみる、ずきずき痛い!といった自覚症状のあるものから、初期ではほとんど自覚症状がないものまで「むし歯」は皆さんのお口の中でいつ起こっても不思議ではない疾患です。
むし歯とは、歯の表面を覆っている「エナメル質」が「酸」によって溶かされる病気のことです。
「酸」は、お口の中の「ミュータンス菌」という細菌によって作られます。
お口の中に糖(ほとんどの食事に糖は含まれています)が入ってくると、活発に働いて歯垢(バイオフィルム=細菌のかたまり)を作ります。
そして、歯垢の中で酸を作り出します。爪楊枝の先に少しついただけの歯垢の中には何億というミュータンス菌がいます。
生活習慣病とも言われる「むし歯」の原因は、日頃の生活習慣の中にあります。
歯みがきをしっかりしていてもむし歯に侵される人もいれば、侵されない人もいます。
当院では、最善の治療を提供するとともに、患者さんごとに異なるむし歯の原因を踏まえたむし歯予防にも力を入れております。
むし歯はCo〜C4の5段階に分けられており、段階ごとに症状、治療方法が変わってきます。
歯の表面が白く変色して、透明感がなくなった状態です。放置すると穴があいてしまいます。
Coの治療は、まだ穴があくまで進行していないため、削ったりつめたりしなくてよい状態です。
生活習慣のチェックと改善、ブラッシング改善を行います。うまくいけば、削る治療が必要な状況への進行を防ぐ事ができます。
歯の表面を覆っているエナメル質が溶けてきた初期のむし歯です。歯が着色して気づく方も多いですが、自覚症状はないことが多く、着色なのかむし歯なのかをご自身が判断するのは難しい状態です。
C1の治療は、歯を削ったとしてもほんの少しだけで、治療期間も短く、痛みもないか、あったとしてもわずかです。
C1よりもむし歯の部分が広がり、深くなった状態です。C2になると冷たいものや甘いものを食べたときにしみたり痛みを感じる自覚症状があることが多いです。
C2の治療は、むし歯の部分を削り、削った部分に代わりの材料を詰めます。削る部分が多くなるため、治療の際に痛みを伴うことがあります。
C2よりもむし歯の部分が広く、深くなるため、歯の中の神経まで細菌感染していきます。噛むと痛む、ズキズキするなどの自覚症状が持続することがあります。
C3の治療は、感染した神経は取り除き、かぶせて補強する治療を行います。神経を取り除き、消毒を繰り返す必要があるため、治療回数が5回以上かかることが多いです。
C3よりもむし歯の部分が広く、深く、歯はボロボロの状態です。歯の中の神経の感染を超え、顎の骨や、顎の骨の中の神経までも影響を及ぼす炎症が起きる可能性もあります。
C4の治療は、治療して残すことができないため、炎症を取り除き、他の組織を守るためにその歯は抜きます。
歯の表面に汚れ(細菌のかたまり)が溜まって、層状になってしまった状態をバイオフィルムといいます。むし歯も歯周病もこのバイオフィルムがあるために起こる疾患です。
この、バイオフィルムは排水溝のぬめりと同じ様に細菌が何層にも重なっており、強い薬剤抵抗性(通常の500倍)を示します。
また、歯の表面に強力にこびりついている為、通常歯みがきでは落とすことができません。
歯科医院でPMTC(歯のクリーニング)などのプロフェッショナルケアによって、機械的に取り除く必要があります。
この細菌のかたまりはプロフェッショナルケアを受けても3ヶ月くらいで元の状態に戻るといわれています。 つまり、ご家庭での正しいブラッシングと定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアを受け続けることがお口の健康を保つ最大の秘訣です。